宮崎を中心に住宅の新築・リフォーム、店舗づくりをおこなっている建築設計事務所 建図宮崎(けんとみやざき)

可変性・リフォームについて

ケント宮崎の構造ルールと自由設計の話

ツーバイフォーこそリフォームしやすいのです

リフォームしやすい理由1 構造上のルールが明確であること
最初に申し上げておきたいのは、ツーバイフォー住宅は決してリフォームしにくいものではないということです。
ツーバイフォー工法は、19世紀の初頭、資材不足と過酷な自然条件を背景に北米で生み出されました。開拓者たちが、安全かつ迅速に家をつくるという目的を果たすために発展したこの工法には、一定の品質を確保するために基本的なルールが定められています。
この構造上のルールが明確であること、そして、それによってリフォームができるかできないかを的確に判断できること。
それが比較的容易に、安心してリフォームを進められる大きな理由です。


リフォームしやすい理由2 仕上げ材を剥がさずに内部がわかる
一般に在来工法では新築時の図面がない場合があり、壁の仕上げや床、天井を撤去してみないとどこにどのような部材が使われているかがわからないことがあります。
図面があっても、簡単な平面図だけではダメで、伏図や矩形図など構造を示す図面でないと役に立ちません。

一方、ツーバイフォー工法には基本となるルールがあるので、屋根の形、柱の位置、根太の方向などが仕上げを剥がさないでも事前にわかります。また、部材の種類も限られているので、その大きさも自ずと判明してきます。

このように不確定要素がないことは、安心してリフォーム計画を進められることにつながります。


リフォームしやすい理由3 使用している材料が明確で準備しやすい
ツーバイフォー工法では、使用する構造材が規格化され、サイズが限られています。
したがって、リフォームする場合も、どこにどのような材を使うかが明快なので、計画が立てやすく、あらかじめ材の準備もしやすいというメリットがあります。また、使用する材を無駄なく活用するこ ともできます。


リフォームしやすい理由4 簡便に構造的な裏付けをとれる
リフォームでは、新たに開口部をつくりたいとか、窓を大きくしたいという要望が多く出てきます。

この場合は壁の移動や撤去、新設などが必要になりますが、ツーバイフォー工法は新たに複雑な構造計算をしなくても安全なプランを立てやすいので有利です。何故なら、新築時の構造図から耐力壁線区画をつくることによって、どこが耐力壁か、動かせる壁か、といったことを判断できるからです。

また、全体の壁量が足りていれば、耐力壁をとることも可能です(ただし、壁線の4分の1以上の壁を残すこと)。
さらに、まぐさを設け、まぐさ受けを立ててまぐさを補強することで、支持壁を撤去して開口部を広くすることも容易です。


的確なリフォームの前提は基本のルールを守ること
以上のような理由から、ツーバイフォー工法は「リフォームしにくい」というよりは、むしろ「リフォームしやすい」工法といえます。

大切なことは、構造上のルールを知り、それを守ってプランニングすることです。耐力壁の位置や量をきちんと把握し、ルールに則って計画すれば、ツーバイフォー工法の特性である構造的な強さ、耐震性の高さなどを損なわずに、顧客のさまざまな要望に的確に対応できるでしょう。

以下に基本的な7つのルールをご紹介します。まずはこれらのことをチェックしたうえでプランを進めてください。
そして、自信をもってリフォームに取り組んでください。実践を重ねていけば必ず、ツーバイフォーのリフォームの大きな可能性を実感していただけるはずです。

安全で魅力的な設計の自由度

ツーバイフォー住宅は、設計面でも優れた特性をもっています。先述の7つの基本ルールを順守することで、耐震性が実証された柱のない広々とした大空間のある建物をつくることができます。
壁構造による強固なモノコック構造が、安全で自由度の高い設定を可能とするのです。

※床版の枠組材と床材とを緊結する部分を構造耐力上有効に補強した場合に限ります。
合気道道場の壁を必要な壁だけを残して増床。思い存分稽古が出来るようになりました

小屋裏(屋根裏)にもスペースができる

ツーバイフォー工法は、屋根を支えるための複雑な小屋組みは必要ありません。
このため小屋裏(屋根裏)を収納スペースとして活用したり、屋根の勾配を大きくして採光用にドーマー窓などを設け、居室として利用することもできます。
人気の140cm以下の室内倉庫も小屋裏を利用して簡単に作れます。

構造上の基本的な7つのルール

ルール1:基本ルール 建物の隅角部は90cm以上の壁を配する

どのような計画でも、基本的に建物の隅角部(出隅、入隅)には90㎝以上の壁をつくります。

ルール2:基本ルール 耐力壁は基本的に90㎝以上とする

耐力壁は地震や台風などの水平力に抵抗するために設けられるものです。構造上必要な壁なので、通常90㎝以上必要です。

ルール3:プランニングの際のルール 耐力壁線区画は40m2以内とする

間仕切り壁を撤去して広いスペースを確保するようなケースでは、建物の平面は原則として四角形を組み合わせてつくり、その四角形ひとつひとつの面積は40m2以内とします。
これは、だいたい6畳間4室程度の広さですから、1区画は最大約24畳分となります。

ルール4:プランニングの際のルール 区画内の耐力壁の長短比は4以下とする

プラン上、耐力壁を移動する必要がある場合、40m2以内で区画された空間の長短比は4以下とします。
たとえば、長手方向に壁を4mつくる場合では、短手方向は必ず1m以上つくらなければならないということです。
なおかつ、耐力壁線双方の距離は12m以下としなければなりません。

ルール5:プランニングの際のルール 耐力壁線上の開口の幅は壁の長さの4分の3以下とする

耐力壁を移動し、耐力壁線上に開口部を設ける場合、開口部の幅はその耐力壁線の長さの4分の3以下とします。

ルール6:プランニングの際のルール 耐力壁線の直下には基礎があること

耐力壁を移動する際に忘れてならないのは、基礎との関係です。
1階の耐力壁線の直下に、必ず鉄筋コンクリートの基礎がくるように計画する必要があります。 また、上階耐力壁線を受けるため、下階の耐力壁線を設けます。

ルール7:プランニングの際のルール 開口部の幅は最大4m以下とする

開口部を広げる場合、耐力壁線上の開口部の幅は4m以下にするのがルールです。
また、90㎝以上の開口部には、必ず上部に補強材としてまぐさ(壁の開口部を補強するための横架材)を取り付ける必要があります。

私達ケントミヤザキはスケルトンインフィルという考え方で設計しています。

ツーバイフォー工法のスケルトン・インフィルの考え方

スケルトン・インフィルとは、建築物を構造躯体と仕上げ、設備に分ける考え方で、住宅などの可変性を評価するキーワードになります。
この考えは、あらかじめ住宅の耐用期間内の想定可能な間取り変更のニーズを予測して、新築時に動かせる壁とそれ以外との壁に分けて、また仕上げや設備の更新を考えてプランすることで可変性の高い住宅が実現できます。
また、間取りを変更する場合も、ケントのツーバイフォー住宅なら合理的な施工が可能です。